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施設園芸・植物工場展 訪問記
令和3年7月14日(水曜日)行ってきました。「施設園芸・植物工場展」いわゆる「GPEC」です。前回のFOOMAと同じ場所、愛知県国際展示場での開催。展示場内は撮影禁止でしたので写真は外観の写真のみとなります。
外観写真
今回は前回のFOOMA JAPANと異なり事前にある程度訪問予定ブースを予習していた為、ほぼその予定通りに周れました。個別のブースの説明は後ほど記するとして、大まかに個人的な感想を。①植物工場・水耕栽培 両方とも各出展ブースの企業さんは「大企業向け」「個人向け」とほぼターゲットを完全に二極化しているという感じ。「大企業向け」は設備投資が凄いだろうし、それに見合うだけ生産しなければ採算がとれない。「個人向け」は採算ベース云々よりも「自分で育てたい」というニーズであろうか。システムの構造そのものが全く異なっていた。②植物工場自体の栽培システムがまだまだ淘汰されてない感じがした。というのも、「これ」といった明確な栽培方法が確立されているわけではないので、現段階では試行錯誤・テスト段階という話が多かった。特に温湿度管理に関してはもっと厳密なものを想定していたもののそこまでシビアではないのが想定外であった。
では、個別に訪問したブースの一部をご紹介しましょう。
①大阪府立大学植物工場研究センター
小さなブース。大阪府立大学は植物工場見学可能な施設があるものの、現在は新型コロナウイルスの関連で見学できない、再開も未定との事であった。現在は微風を植物に当てての栽培の影響等の研究段階でありそのシステムの簡易バージョンが展示されていた。微風を作り出す工夫がなされていた。
②株式会社 産機
省スペース&ローコストの植物栽培システムを研究中とのことで実機が置いてあった。確かにホームセンターで組み合わせたら完成しそうなシステム。常温で育てるのでイニシャルコストはかなり抑えられるとは思うが、生育過程や生育条件などはまだ研究段階であり、今後の成果次第では期待できる。
③エムエーエスインターナショナル株式会社
完全に中小規模向けのシステム。実機がおいてあり詳細説明頂いた。コンテナ型とかプレハブ型等も扱っているそうだが今はこの中小規模向けのシステムに注力している感じ。後々考えると当社の扱い商材であるプレハブパネル・LED・空調機器・加湿器・コンテナ等、こういった植物工場には必要なので逆に販売できるものもあるのでは?と考えるきっかけにはなった。
④東洋紡株式会社
インスタグラムで「ベジグー小浜工場」さんをフォローしていたので事前にチェックしていたものの特に実機等は置いてなかったので訪問せず。
⑤有限会社ジャパンマグネット
当初訪問の予定はなかったがLEDの光が凄く訪問してみた次第。植物工場用の様々なLEDが実際に照射されておりわかりやすかった。
⑥ハンナ・インスツルメンツ・ジャパン株式会社
冷蔵多段ショーケースのような植物栽培機が展示されていたので話を聞いてみたものの、その機械自体がまだ試験段階で製品化されていないとのこと。今後製品化されたら面白い商品であると思われる。商品化されたら教えてください、と雑談をしつつ名刺交換をしてブースを後にした。
⑦エスペックミック株式会社
冷蔵ショーケース型の実機 と 回転するショーケースの実機 2台が展示されていた。こういった小型の植物工場の機械として商品化されている事に驚いた。機械の価格はまだ高価だと思われるが、今後飲食店や居酒屋でこういったケースを用いて視覚に訴える店舗等も出てきそうな気がする。コンセント商品なので当社でも今すぐに扱う事も可能なぐらいの商品。資料を頂き詳しい説明もして頂き機械に対する知識が深まった。
その他の訪問ブース。
⑧GPEC主催者コーナー
⑨アグリジャーナル
⑩クボタアグリサービス株式会社
⑪トヨタネ株式会社
⑫ヤンマーアグリ株式会社
⑬福井シード株式会社
シーアスパラガスという水耕栽培専用の野菜を育てている。実物を頂いた。
⑭サカタのタネ
⑮佐藤産業
以上、約3時間ほどかけてゆっくり周りました。植物工場というもの実機を見たり触れたりできた事や企業さんからお話をあれこれ聞けた事はとても収穫でしたが、一方で植物工場そのものがまだまだ発展途上であり、それはコスト面とか採算面とか栽培技術的な面とかを含めてだが、そういった問題点も個人的には浮き彫りになったな、という感想です。
以上長文にお付き合いくださりありがとうございました。
(文責:h)